外壁のツタ~見た目の魅力と構造的なリスクのバランス
外壁に絡まるツタや植物は、家や建物に緑を与え、美しい景観を作り出すものとして、多くの人々に愛されています。
しかし、その見た目の美しさとは裏腹に、外壁にツタが茂ることで、建物自体にさまざまな悪影響を及ぼすことがあることをご存知でしょうか?
ツタの成長によるダメージは、見た目ではわかりにくいものの、時間が経つにつれて深刻な問題を引き起こすことがあります。
今回は、外壁にツタが絡むことで発生し得る主なダメージについて、詳しく説明していきます。
1. 壁材の劣化
ツタの根や茎は、外壁の隙間やクラックに入り込むことで、壁材を劣化させる原因になります。
特に、レンガや石材の壁の場合、ツタが成長する際にその小さな根が壁の接合部分に入り込み、レンガや石を押し広げることでひび割れを引き起こすことがあります。
また、木材の壁にツタが絡むと、湿気がこもりやすくなり、木材の腐食が進むリスクも高まります。
2. 湿気とカビの発生
ツタが密集して絡まることで、外壁に日光が当たらず湿気がこもりやすくなります。
この湿気が原因で、壁内や建物の内部にカビが発生しやすくなることがあります。
カビが発生すると、室内の空気の質を悪化させ、住人の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、湿度が高い地域や雨の多い気候では、ツタが外壁を覆うことで、湿気が逃げにくくなり、カビや湿気トラブルが増える傾向があります。
3. 建物の構造への影響
ツタが外壁に長期間にわたって絡みつくと、その重量が建物の構造に負担をかけることがあります。
特に、ツタが大きく成長した場合、その重みが窓枠や扉、その他の建築構造物に影響を及ぼし、ひび割れや歪みを引き起こすことが考えられます。
また、ツタが伸び続けることで、外壁に穴が開いたり、隙間が広がったりして、風雨が直接建物内部に侵入する原因となることもあります。
4. 害虫の発生リスク
ツタが建物に絡みつくと、その葉や茎に隠れる形で害虫が住み着くことがあります。
特に、湿気を好む昆虫や、建物内部に侵入しやすい害虫が増える可能性が高まります。
シロアリやムカデ、クモなどは、ツタを通じて建物の内部に侵入し、建物自体に害を及ぼすことも少なくありません。
5. メンテナンスの難しさ
ツタが茂っている外壁は、メンテナンスが難しくなります。
外壁の状態を確認したり、必要な修繕を行ったりする際に、ツタを取り除く作業が発生し、その分だけコストや時間がかかることがあります。
また、外壁の塗装や防水加工を行う際にも、ツタの影響で作業がスムーズに進まない場合が多いです。
↑ツタを除去したあと、残った根を焼いていきます。ツタが生い茂っていると一工程が増えてしまいます。
まとめ
一見美しいツタですが、長期的には家や建物にさまざまなダメージを与える可能性があります。
壁材の劣化、湿気やカビの発生、構造への影響、ハチ等の害虫のリスク、メンテナンスの困難さなど、ツタが引き起こす問題は多岐にわたります。
もし外壁にツタが生えている場合は、定期的なメンテナンスや適切な管理が重要です。
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